今回は国税専門官の給料についてです。
国税を志望している人なら聞いたことがあるかもしれませんが、国税は「税務職俸給」が適用されます。普通の行政職より10%程度給与が高いということです。
しかしながら、その一方で「体育会系」、「ノルマ」、「調査先から歓迎されない」と職務内容は楽ではないということも言われています。
そんな若手国税専門官の実際の給与を今回は解説していきたいと思います。
国税専門官への就職、転職を視野に入れている方は是非本記事をご覧ください。
初めまして!筆者は
・8年間国税専門官として税務署勤務。
・新卒で地方の国税局採用でした。
・国税辞職後は外資系の会社で働いています。
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結論から言うと8年目で手取りで22万円でした。
ちょうど辞める直前の給与支給明細があるので書いていきます。(画像は宿舎退去後なのでその分増えています)
8年目で税務職俸給3級で9号俸でした。
筆者は特になにか問題を起こしたわけでもなく、かといってなにか実績を上げたわけでもないThe・無難な税務職員です。ちなみに公務員の基本給はネットで閲覧できるので参考にしてみてください。
国税の評価基準について知りたい方はこちらもどうぞ
3級9号俸は274,200となっていますね。
これが基本給となります。
ほかの手当てとしては
- 地域手当
- 通勤手当が2,000円
- 超過勤務手当が1時間で2,164円
以上で総支給額が294,816円でした。
続いて控除されるものとしては
- 社会保険料
- 所得税
- 住民税
- 宿舎費
- 生命保険
合計で66,925円でした。
なお筆者は生命保険は一番安いプランで、住民税はふるさと納税でギリギリまで節税しているので、同世代よりかは控除額が少ないはずです。
元個人課税の知識はこんなところで役立ちます。
以上で手取りは227,891円でした。
採用8年目の地方税務署勤務の手取りは227,891円でした。
地域手当と残業代が大きい
国税は年功序列です。若いうちに同期と差がつくのは残業代と地域手当の2点です。地域手当は特別区なら20%です。同じ税務職3級9号俸でも
- 特別区勤務:274,200×20%=54,840円
- 地域手当無: 0円
12か月にすると658,080円も変わるんですね。都会だから多少調査や確定申告がハードだってことを差し引いてもこの差は大きいです。
これはまだ調査官クラスの話なので、上席や統括以上になるともっとこの差は開くと考えられます。もっともこれは東京局の話なので筆者のような地方局の場合は、1桁パーセント程度です。
国税専門官のパンフレット特別区勤務の場合の給与を前面に出してるから注意。
あと差がつくのは残業代です。署では総務が一番残業多いらしいです。残業代で稼ぎたい人は総務希望を出すといいかもしれません。次いで多いのは確定申告期の個人課税や資産課税あたりでしょうか。
その他の手当て
給与支給明細を見ると国税職員の主な手当としては
- 扶養手当
- 住居手当(筆者のころは最大で28,000円でした)
- 広域異動手当(前任署から~km以上離れて転勤するともらえるものですが、地域手当とは重複できません)
- 単身赴任手当
- 寒冷地手当
上記のものがあります。
昇給はどの程度?
国税の昇給は毎年1月です。
特に成績に問題ない人は4号俸ずつ上がっていきます。手取りにすると5,000円くらいです。
研修成績優秀な者や、一統括から気に入られた職員はもっと増えます。(筆者は該当しませんでした・・・)
級は4年に1回程度上がっていきました。1級から2級は採用4年目で、2級から3級は採用8年目で昇給しました。このペースなら30歳後半で上席になれたのかもしれません。
- 級は4年に1回程度昇格
- 号俸は毎年1月4号俸昇格
気になる年収は?
30過ぎ地方の税務署勤務で残業がほとんどない部署の源泉徴収票です。
地域手当もちょっとはもらっているんだがなぁ・・・。
税務署勤務だとこんなもんです。
公務員の情報発信系ブログでは・・・
よく公務員の情報発信系のブログでは
- 国税専門官は高給!年収1千万も夢じゃない!
- 国税庁や財務省勤務ならガッツリ稼げる!
- 給料も高くてクールでモテモテ!
なんてことが書かれていますが、これが税務署勤務の現実です。
CoolというよりColdですかね(うまくない?)
まとめ
以上が国税専門官の30歳の給料です。個人的な意見ですが初任給は悪くないと思います。ですがその後の昇給が低いです。毎年月の給料が5,000円増えるだけですからね。これが公務員の中では比較的給与が高いとされている国税専門官のリアルです。
追記 退職金が支給されていました
退職金は手取りで95万円でした。(住民税控除後)
退職金についてはこちらのページでだいたいの金額なら事前にわかります。
地方公務員の退職金の計算 – 高精度計算サイト (casio.jp)
住民税控除前の金額とだいたい近い金額になりました。(調整額はよくわからないから初期値のままにしました)
私はこの国税から脱出して現在外資系企業で働いています。
公務員からの脱出プランはこちらの記事とnoteを参考にしてください。
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