皆さんこんにちは!
国税職員といえどサラリーマンである以上、上司からの評価は付き物です。
今回は国税組織の評価基準について説明します。
国税で働きたい方は事前にイメージを膨らませておくといいかもしれません。それでは行ってみましょう。
国税の職場の評価基準について、また公平性透明性について解説します。
初めまして!筆者は
・8年間国税専門官として税務署勤務。
・新卒で地方の国税局採用でした。
・国税辞職後は外資系の会社で働いています。
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評価は「一統括」「特別調査官」が担っている
国税の評価人事評価についてはまず目標を設定します。
個人課税なら「税務調査で的確に非違を把握し証拠保全につとめる」「確定申告期間中、効率的、効果的な運営を行う」
開発調査なら「地域の重点業種の情報収集につとめる」
みたいなものを設定していました。これはテンプレみたいなのがあるので皆似たり寄ったりです。
(税務調査で不正~件以上とか、増差所得~以上みたいなものは設定しません)
この目標を半年に一度設定して、春秋くらいに面談で評価を下されます。
この面接は直上の統括(二部門なら二統括)が形式上行いますが、実際に評価を下しているのは一統括です。(二部門以下はナンバー統括と言われていますが、この辺の権限はないらしいです)
特別調査官部門は一統括がいないので、特別調査官が担当しています。
ごまするならごますりの「相手」をきちんと選ばないとってことです。
評価基準はあるのか
人事評価は、その職務を遂行するに当たり発揮した能力と挙げた業績を評価するものとして、評価基準・設定された目標に照らし、絶対評価により行われます。
人事評価は、定期評価として能力評価及び業績評価が行われ、特別評価として能力評価が行われます。
人事評価 (jinji.go.jp)
人事院で国家公務員の評価基準についての解説があったので引用させていただきました。
絶対評価については本記事では下記の定義を引用させていただきます。
絶対評価とは、あらかじめ決めておいたノルマや数値を達成できたかどうかによって、評価を決定する評価方法です。
相対評価と絶対評価の比較。両者の特徴と人事に求められること | HR大学 (hrbrain.jp)
つまり事前に設定した目標に基づいて、どこまで進捗できたかについて評価を下す・・・ってことでしょうか。
先ほどの「個人課税部門」を例にとると
「税務調査で的確に非違を把握し証拠保全につとめる」
これってどうやって評価するんでしょうかね?証拠保全もなにも証拠がないなら課税できないし、課税したのだったらその根拠となる証憑については保全しているはずだし。
「確定申告期間中、効率的、効果的な運営を行う」
効率的、効果的というのは何と比べるんでしょうかね。前年?
さて、どのように「絶対評価」しているんでしょうか。
結局は一統括の主観による評価です
結論はそこになります。税務調査で不正の件数稼いでも、確定申告で的確な指導をしても評価が変わるわけではありません。(窓口や納税者対応がメインの管理運営や、総務なんかはいったいどういった基準で評価されていたんでしょうか)
公務員の人事評価には不満を抱えている人も一定数いるみたいです。
人事評価でいい成績を出すと給料は?
毎月1月の昇給で6号俸昇給や8号俸昇給できます。(通常は4号俸)
筆者は3級9号俸だったので、仮に成績良ければ11号俸とか13号俸だったみたいですね。
金額に直すと11号俸で2,800円13号俸で5,600円増えます。
単純にお金が欲しかったら地域手当が多い署への異動を希望したほうが早いかもしれません・・・。
ボーナスに影響はあるのか
国税には他の職員よりちょっとボーナスの支給額が多い部内で「高率」というものがあります。
これは一部の評価高い職員しかもらえないものです。「成績率」というものを支給額に出して算出しているので国税の間では「高率」と呼ばれています。
下記のページの国家公務員諸手当の勤勉手当より引用しました。
高率に該当した職員は給与明細の備考欄にその旨が書いてあります。
高率とかいい評価をもらいやすい部門
はい、実はあります。
「特調班」です。こちらの部署でハードな税務調査をこなしてその年よい結果を出すと、人事評価もSかAをもらい局や官房系への足掛かりになります。
筆者は特調班の経験はないので雰囲気を知りたい方はこちらの書籍を見てみてね。
この「特調班」に行くためにも人事異動は優遇されなくてはなりません。なのでやっぱり一統括とは仲良くしておきましょう。
筆者の現役時の人事評価
筆者は人事評価は8年間B評価で、高率をもらったこともありませんでした。
不正発見件数が年間4件あった年や、長官表彰でポータルの広報に名前が載った年もあったのですがB評価でした。
調査で是認(調査に行った結果修正申告の必要がなかった事案)を連発した年もB評価でした。
結果出しても出さなくてもB評価じゃモチベーションがね・・・。
一統括と同郷で〇〇県人会に入っていた後輩の女性は採用3年目で高率をかっさらっていきました。
評価しているのは50歳前後のおじさんだから若い女性が頑張っている姿を見ると応援したくなっちゃうんでしょう。
まとめ
国税の評価基準は率直に言って不透明です。
国税を去った筆者ができる唯一のアドバイスとしては
「一統括には自分から飲みに誘うくらいのコミュ力を身に着けろ!」
ってところでしょうか。
私はこの国税から脱出して現在外資系企業で働いています。
公務員からの脱出プランはこちらの記事とnoteを参考にしてください。
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