当ブログをご覧いただきありがとうございます。
管理人の貝殻と申します。
2014年から2022年まで税務署の国税専門官として勤務しその後辞職しました。
上司や父親からは公務員を辞めるなんてもったいないなんて言われましたが、結果的に辞めました。
辞めた理由をこれから記載していきます。
初めまして!筆者は
・8年間国税専門官として税務署勤務。
・新卒で地方の国税局採用でした。
・国税辞職後は外資系の会社で働いています。
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・未経験からITエンジニアに挑戦ネクストキャリア
転職サイト、エージェントはチャンスを広げるためにも最低でも3つは登録することをお勧めします。
追記
筆者はその後外資系企業への転職に成功しました。今現在の筆者の生活はこんな感じです。
ブログの記事順を見ていただければ気づくかもしれませんが、本記事は筆者が国税を辞職してからの最初の記事です。今見るとつたない文章ではありますが、これが筆者が辞職した際に感じた国税への率直な感想ですので、なるべくリライトせずに当時の気持ちをそのまま皆さんにお伝えしたいと思います。
そもそもなぜ新卒で国税の道を選んだのか
- 国家公務員として安定した給与、安定した生涯設計。
- 他の公務員に比べて「税」という仕事に生涯携わる。
- 脱税を取り締まるという国家になくてはならない仕事である。
こんなところが理由でした。
実際に入ってみて辞めたいと思った理由は以下のとおりです。
国税職員は閉鎖的かつ高圧的
率直に言って同じ職場の人間が苦手でした。
長年勤務している職場の知識「だけ」はある老害が上から目線でものをいうように感じる職場でした。ちなみにこういった人たちは税法の知識が長けているわけではありません。職場にいる期間が長いだけです。国税の職場は主に「普通科」という高卒が多数を占めており、大卒の「専科」は実はそんなに多くありません。そして中には大卒を敵視する高卒もいます。
小規模な部門に配属されると相談できる人もおらず、常に逃げ場がない状態でした。
国税組織のパワハラをする人はずる賢い人が多いので、うまくパワハラに引っかからないように言動を踏まえて高圧的な発言をしてきます。租税回避をしている者(社)を調査しているはずなのに、国税内部ではパワハラの定義をうまくかいくぐって職員に圧力をかけているような状況です。
非効率
コロナ禍でテレワークが進んでいるなんて言っていますが、国税の組織では相変わらず対面決裁が基本です。
署内ならまだいいですが、広域担当になると100km離れた署にわざわざ決裁もらいに行って30分で署長に復命して終了です。終わったらまた100kmを車走らせて・・・。ガソリン代も税金です。
今の筆者の勤務先では外国の支社とオンラインミーティングなんて普通にあります。
納税者から出される書類もそうです。
確定申告のやり直しは期限内なら訂正申告、期限後は修正申告で済みますが、法定調書は違います。
一度間違った法定調書に「無効」と赤書き(電子ならその旨を備考欄に記載)しあらためて訂正する内容を「訂正分」として再度提出になります。つまり合計2部の提出です。
訂正1つ出せばよくないですか?
公務員の現場ではだれがこんな法律を作ったんだといいたくなるような、現場を無視したルール作りが強行されることもあります。
決裁は~の基準に該当すれば署長決裁、基準未満なら統括官、だけどこの場合××に該当するからやっぱり署長決裁。これは〇月△日の指示文書で従来のやり方が変わったから・・・。
上記は調査終了後に決裁のはんこをもらう前のやり取りです。税務調査を受けたことある人いたら加算税の通知は何か月後に来ましたか?担当者は決裁をもらってすぐ通知を発送したいのはやまやまなのですが、税務署内ではこんなやりとりのせいですぐには発送できない仕組みになっています。
悲しいことにこの内部のルールを覚えたところで転職市場ではスキルとして評価はされません。公務員はこういう内部でしか使わないよう知識しか増えないためスキルが身につかない職場と言われています。高齢での公務員からの転職が難しいといわれるのはそのためです。
そんな不利な公務員から転職に挑んだ筆者の体験を見たい方はこちらのnoteから
スキルが身につかない
税務署は企業から取引先の情報提供の要請をします。(こういった取引情報を国税では「資料」と呼んでいます)
提供された情報は担当者がエクセルに入力します。コピーしたりカットしたりして・・・。
これって専門的な仕事なんでしょうか。
国税では専門性が~なんて言って受験生を集めていますが、専門性のある部署は署では課税と徴収くらいです。
国税に正義はない
税務調査で不正を発見し適正で公平な課税を実現する。正直者が馬鹿を見る社会を作らない。
その理念に共感し、職場を志したはずなのですが実際の現場は違います。
税務調査は単に件数ノルマです。税務調査を受けてくれる人をターゲットにしているので、何かと理由をつけて調査を延期されるとノルマ達成にならないのでそういう人は後回しになります。
逃げ回っている人が得をしているし、それを容認している統括官も一部にはいるということです。
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人事異動の希望は形骸化
人事異動の希望の優先順位は
研修成績トップ>女性>介護や子育て、本人が持病を抱えている者>その他
研修成績トップは将来の幹部候補だし努力しているのだから報われるべきだとは思います。
介護子育てがある者はなるべく通勤の負担がかからないところに配属というのも当然の権利です。持病の配慮もそうだと思います。
女性は簡単に局に行けるってのは将来の女性幹部を増やしたいからなんだと思います。事実、専科研修C評価で局に行ってる知り合いの女性は何人もいます。こちらの記事でも解説しています。
そうすると人気のない署は独身で身軽な男性ばかりになります。自分が初めての異動でいった小規模署は署の人員の半分くらい独身男性でした。パズルのピースにはまらなかった人たちが集まるようなイメージです。この仕事をやりたいです!と手をあげても希望がかなうことは望めません。事実私も含めて仕事へのモチベーションが保てず離職する若者も一定数います。
他の職員の雑用を担っているような
健康で丈夫な独身男性は使い捨てられます。
他の職員から体調が悪いので確定申告会場従事変わってほしいとの申し出があれば統括から
「貝殻。お前今日出張予定なかったよな?代わりに会場いってくれや」
となります。私には断る理由がありません。
また広域事案の場合、他の職員からうちは子供がいるので泊りがけの出張は無理ですという申し出があれば
「貝殻。お前大丈夫だよな?3日間〇〇署併任行ってくれや」
となります。私は独身なので断る理由がありません。
これで給料は私のほうが下です。なんかアホくさくないですか?仕事ができないなにかしらの理由を見つけたほうがコスパがいいってことです。
転勤がキツイ
入る前から転勤があるのは知っていました。ただ、やりたい仕事の前に転勤なんて些細な理由に過ぎないと思って大して気にしていませんでした。
しかしこれが結構キツかったです。筆者は初めての異動で人口6万人くらいの市に行きました。まずジムがない。これはウェイトトレーニングはまっている人にとっては死活問題です。体育館の中の小さなジムで妥協しました。
7年目で配属ガチャで当たりを引いたので、ゴールドジムに通いフィジーク競技に挑戦することができましたが、これも何年かすればまた転勤でジムのない地域に行かざるを得ません。
将来のことを考えると
この先人事異動のガチャに怯えながら、ボロい公務員宿舎を転々とするんだろうなという将来が見えてきました。果たして本当にそれでいいのだろうか。行動を起こすなら30歳の今しかないんじゃないだろうか。そんな気持ちになりました。
また公務員の定年が65まで引き上げになりました。年金の支給開始は今は65ですが将来も同じでしょうか。公務員の退職金も長期的な目線で見たら減っていっています。さらに近年は物価高騰でも給料が変わらない公務員は相対的に不自由な生活を強いられることになります。
公務員の待遇は年々悪化しているように感じます。
安定している?
安定というよりしがみついているという表現のほうが正しいと思います。
公務員は仮に仕事を辞めたらつける仕事はなかなかありません。だから仕事が嫌で鬱になっても、休職してまで職場にしがみつきます。国税は職員録に名前があっても会社に来てない人もいます。もし国税に入りたい人がいれば事前に自身の希望局の10年職歴を買ってみてください。
副業ができない
これだけ政府が副業推進しているのに国家公務員は相変わらず副業禁止です。(確定申告書も副業ある者向けに雑所得が様式改定されています)
副業ある会社員の申告相談受ける度に心の中ではうらやましく思っていました。
テレワークは無理
多分今後導入されることはないと思うし、導入されても一部の子育て中の職員だけになると思います。私に回ってくることはないでしょう。
今はテレワーク環境が整っている企業で働いています。
まとめ
悩みながらこの先仕事続けるより思い切って辞めることにしました。
多分このまま続けてもメンタル悪化は免れないと思いました。
私の詳細はあわせてプロフィールもご覧ください。
国税(公務員)を辞めたい人へ 実際に辞めた筆者から | 貝殻@公務員から外資系 (kaigara.net)
追記 いまはフィリピン留学を経て外資系企業へ転職したためメンタルは回復しました。
私はこの国税から脱出して現在外資系企業で働いています。
公務員からの脱出プランはこちらの記事とnoteを参考にしてください。
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