皆さんこんにちは!
国税専門官募集のパンフレット見たり、説明会に行ったりしたことありますか?
必ずと言っていいほど「研修の手厚さ」についてアピールしていると思います。
特に後述する「専科研修」は約半年に及ぶ長期研修です。
主要な研修は受け終え辞職した筆者から、実際の研修の様子を記事にしたいと思います。
国税の職場を目指している人や、研修の中身に興味ある人は是非参考にしてください。
国税専門官の研修の実際の様子について解説します。
初めまして!筆者は
・8年間国税専門官として税務署勤務。
・新卒で地方の国税局採用でした。
・国税辞職後は外資系の会社で働いています。
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国税専門官の研修制度の種類の豊富さ
国税専門官として採用されると多種多様な研修を受けることになります。
これは国税職員はその生涯ほぼ一つの税目を担当し、税目は年々複雑化していることが要因とされています。
このページから主に国税専門官向けの研修について抜粋していきたいと思います。
専門官基礎研修
4月から6月の中旬くらいまで行われる新規に配属された国税専門官への研修です。
筆者の時は和光税務大学校で行っていましたが2020年以降は、在宅勤務で行っているとのことです。
この研修では複数の税目(通則、所得、法人、徴収、資産、消費)と簿記会計の試験があります。税務大学校では将来の幹部になるであろう「教育官」、「教育官補」と署では副署長クラスにあたる「教授」がおりました。性格の悪い上席や、攻撃的な先輩職員に怯えることなく過ごすことできる環境でした。この研修が終わって署に配属されるとガラっと環境は変わります。(大卒が九割以上を占めるのは研修中くらいです)
在宅勤務の今は関係ないですが、寮生活の時は一人部屋でした。風呂トイレも自室にあるので、特別ひどい環境と言うわけではありません。ただ門が6時から23時まであかないのでそれまでは自室にいないといけないという規則もありました。
集団生活が苦手な人はちょっとキツい環境かもしれませんね。
専攻税法研修
この研修は税務調査の仕事を始める前後に行われる1ヶ月のものです。
「個人」「法人」「徴収」「資産」の四つの系統にわかれ、それぞれの部門に関わる税目についてより深く学習します。例えば個人課税の場合は「所得税法」と「消費税法」です。
また「模擬税務調査」のような講義も行われ、実務に近い研修でした。この研修は和光ではなく各国税局にある地方の税務大学校にて行われます。この研修でも最後の週にテストが行われます。
専科研修
採用4年目に行われる山場となる研修です。班編成は札幌局から沖縄にまで及びます。
本研修では「専攻税法」「国際租税」「通則」「民法」「商法」「簿記会計」「租税法」「財務諸表論」のテストがありました。テストがないだけで他にも他税目や法律の授業なんかの授業もあります。
これ以外に「ゼミ」という過去の判例を題材にした審理を学ぶ授業があります。これはハッキリとした点数がつけられるわけではありませんが、裏で加点しているらしいです。
ゼミは資料の準備のために夜遅くまで残ることもあり、なかなか面倒でした。(研修だから残業代とかでないしね)
本研修で上位5%になると金の時計がもらえます。これは国税組織で「金時計」と呼ばれ、将来の署長コースに進めます。
また、この研修ではその後の人事権を教授が握っているという噂があるので、教授とは仲良くしておいたほうがいいです。
専科研修の対策の一つは「過去問」を手に入れておくことです。署の直近の先輩と仲良くしておきましょう。
また専科研修は全員が卒業できる試験というわけではありません。こちらをご覧ください。
本科、専科及び通信研修会計学の実施結果|研修|税務大学校|国税庁 (nta.go.jp)
研修人員 | 1,053名 |
修了試験受験者 | 1,041名 |
修了試験合格者 | 1,009名 |
令和3年度の専科研修の結果です。1,053名の内、試験を受けた者が1,041名、そして合格者が1,009名です。
これは必ずしも試験内容が難しすぎたために合格できなかったわけではありません。
- 研修カリキュラムがハード過ぎて途中でいなくなった人
- 研修中に転職活動をして辞職した人
こういった人たちも筆者のときにはいました。
今思えば東京に近いから転職活動やりやすかったんだよな。
自衛隊なんかも訓練中に隊員がいなくなる、なんて話を聞いたことがあります。自衛隊と比較すればもちろんただ勉強しているだけなのですが、専科研修は班全体で協力していい点数を獲れ、のようなキツイプレッシャーをかけてくる教授もいます。班の成績がいいとその担当教授もでかい顔ができるからです。
その他
筆者は受けていませんが「専攻科」と「国際課税」の研修があります。
これは採用6年目以降に通信研修を受け、8年目に選抜試験を通る必要があります。筆者は国際課税の試験を落ちました。
国際課税受かって局の調査部門で移転価格調査なんてやったら転職市場で評価されたんだろうけどなぁ・・・。
専攻科の研修を受けた知人はその後「総括上席」になっており、国際課税を受けた方は「教育官」にそれぞれ昇格していたので、専科研修に次ぐ位置づけになる研修なのかもしれません。レッツトライ!
小話
昔は専科研修で「体育」の授業があったらしいです。
しかしながら「給料をもらいながら体育の授業なんか必要ないだろう!」
のようなクレームが入りなくなったらしいです。皆さんはどう思いますか?(筆者は個人的に空き時間に運動すればいいのでなくてもいいと思います)
あと変わり者で地方局なのに寮生活は絶対に嫌だ!と言って近所にアパートを借りていた人もいました。家賃手当なんて出ないだろうにもったいないな・・・なんて思いました。
まとめ 思っているよりハードです
給料が出て税法が学べるなんてい言えば聞こえはいいですが、生活は結構ハードです。もうやめたので関係ありませんが、筆者は個人的に選べるのであればオンライン研修でいいかなって思います。
今回もお読みいただきありがとうございました。
私はこの国税から脱出して現在外資系企業で働いています。
公務員からの脱出プランはこちらの記事とnoteを参考にしてください。
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