みなさんこんにちは
国税を含めた「国家公務員」は安定性と引き換えに全国転勤が余儀なくされます。そんなことから転勤がほとんどないorあったとしても限られたエリアである「地方公務員」のほうが人気だったりします。
今回の記事では実際の国税専門官の転勤の頻度と、範囲、そして異動の希望は通るのかそういったリアルな内容を発信していきたいと思います。
それではいってみましょう。
初めまして!筆者は
・8年間国税専門官として税務署勤務。
・新卒で地方の国税局採用でした。
・国税辞職後は外資系の会社で働いています。
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国税職員は転勤が必須です
国税専門官は(建前上)地域の住人との癒着を防ぐ関係から転勤が必須です。まず知っておいてほしいのは国税に入ったら転勤は避けられません。
といっても下っ端の調査官と癒着してもなにもメリットはないと思うのですが・・・
範囲は各国税局のブロックごとになります。
範囲は各国税局のブロックごとになります。
組織(国税局・税務署・税務大学校等)|国税庁 (nta.go.jp)
各ブロックと言っても東京局以外は異動の度に引っ越しは必須です。例えば札幌局なんて札幌から釧路まで300kmあります。局ごとに転勤だからそんなに移動範囲は広くない・・・というのは間違いです。
東京局の場合東京都内や都内周辺に数多くの税務署がある関係から、異動になったからといって必ずしも転居が必須というわけではありません。山梨や、千葉の奥地はもちろん引っ越しは必須ですが・・・。
頻度は人によります
転勤頻度は人によります。1年で異動になる人もいますし、最長で7年くらいいる人もいます。
1年で異動する人はほぼ稀です。
- 署長を目指すコースに乗っている人
- 本人の持病や、家族の介護等の関係で異動せざるを得ない人
- ハラスメントをした、もしくはされた疑いがある人
- 職場で何か問題を起こした(納税者からの届出書をシュレッダーにかけるとか)
- 優秀な若手職員(僻地署から局にいったりします)
こういった人たちです。基本的には普通の調査官、上席は1年で異動にはなりません。統括官や課長クラスでも最低2年くらいは署にいます。
同じ署に長くいる人はだいたい
- 持病を抱えている
- 介護、子育て
なので、本人の事情次第では長く署にとどまることは可能です。
上記をまとめると
上記の情報をまとめると
- 署長に近い者は1~2年ごとの頻度での転勤
- 統括官クラスは2~3年
- 事情がある者は7年くらいの残留も可
- それ以外の事務官~上席は3~5年くらい
となります。
例外もあります
それ以外の事例でたまに地方局から東京局や国税庁、財務省へ行く人もいます。
財務省は専科研修の成績次第か財務省に縁がある人からの推薦があれば地方局から行くことができます。
同じ署にキャリアがいるとかじゃないと難しいでしょうけどね。
また、高度な事案に触れる必要があることから将来の幹部候補の30代~40代くらいの者が東京局に出向したり、国税庁へ行くことがあります。将来の幹部候補なので一般職員はあまり関係はありませんが、声がかかれば、地方から東京へ行く機会も与えられます。
また、副署長、署長昇格と同時に他局の税務署の副署長、署長を務めることもあります。なぜ自局ではなく他局なのかはわからないのですが・・・。実際筆者も東京局からきた方が署長を務めた署に勤務した経験があります。
署長昇格と同時に「陸の孤島」への異動を命じられた署長殿もいました。
国税局間の異動もできないことはない
当初採用された局から別な局に行くことも可能です。「結婚」がそのいい例です。専科研修でカップルになった後、彼氏か彼女の局へ行くということは毎年のようにあります。ただし「結婚」以外の理由で局異動が可能かどうかはわかりません。筆者の周りで結婚以外の理由で局異動を果たした人は見聞きしておりません・・・。
実際の筆者の勤務時
だいたい上記のとおりです。出世とかに関係のない上席は地元配属希望を優先して結果的に地元に近いところに配置になり、希望がうまく通れば5年くらいは残留します。
しかしながら男性の場合は上席であっても単身赴任は普通にあります。管理職じゃなくてもですよ。実際40~50前後で単身赴任をしている上席の皆さんは地方局にいっぱいいます。その後定年間際の55歳くらいになると自身の地元か、家から通えるようなところに配属になり職員人生を終える・・・といった感じです。
女性の単身赴任は署長候補じゃない限りは聞いたことないです。署長候補か署長は女性であっても宿舎か賃貸物件を借りて単身赴任はあります。
男性の署長候補クラスはもう転勤が生活の一部なのでもはや家を買わず、賃貸か宿舎を転々としています。地方に家を建てた税大の教授の話によると10数年前に家を建てたものの、その後家から通える署には一度も配属になったことがないと言っていました。土日と休暇しか住めないマイホームですね・・・。
繰り返しになりますが、介護や子育てなどの事情がある人は家から通える署に配置にはなります。
それ以外の男性は転勤は避けられません。特に不人気の僻地署の大半は独身男性です。
私は大学生の時は「転勤?国税の調査の仕事がしたいんだからそんなん大した問題じゃないな」と深く考えていませんでした。しかしながら、自分の住むところを選べないというのはなかなかきついです。特に地方だと方言が聞き取れません。また筆者は独身ですが、奥さんや子供がいる人の転勤はさらに大変だと思います。子供は転勤の度に学校を変えて、その度に一から人間関係を構築しなくてはなりません。
独身でもペット好きは転勤族じゃ飼えないよな・・・。
僻地に住むと例えばスーパーとか朝からやってる飲食店(マックとか牛丼屋みたいな)が少なく、職員がだいたい同じ宿舎に住むため、勤務時間終了後や休日にエンカウントする確率がすごく高いです。
追記ですが今は転勤の恐怖から解放されました。
まとめ 転勤は避けられない
国税を志望するのはいいと思います。国家公務員である以上まずクビになることはありませんから。
しかしながら、こういった仕事以外に「転勤」というハードな環境が待ち受けていることはよく受験前に念頭に入れたほうがいいです。
今回の記事は以上です。ありがとうございました。
私はこの国税から脱出して現在外資系企業で働いています。
公務員からの脱出プランはこちらの記事とnoteを参考にしてください。
コメント
コメント一覧 (2件)
東京国税局は引越しを伴う転勤ってないんですか?
転勤自体は東京局にもあります。しかしながら他局に比べれば転勤のエリアが狭く、また数多くの署があることから転居を伴う異動は発生しにくいです。
もちろん都内から千葉や山梨等の明らかな遠隔地であれば転居を伴った転勤にならざるを得ません。