皆さんこんにちは
今回の記事では国税専門官って実際は負け組なのかについて解説します。
元国税で転職した筆者の率直な意見です。
現役国税の人とこれから国税専門官を目指す人は是非参考にしてください。
本記事では
今現在国税専門官だけどこのままのキャリアでいいのか不安な人へは解決策の提示
これから国税専門官を目指す方へ「国税は負け組なのか?」を解説
の二部構成でお伝えしたいと思います。
それではいってみましょう。
初めまして!筆者は
・8年間国税専門官として税務署勤務。
・新卒で地方の国税局採用でした。
・国税辞職後は外資系の会社で働いています。
・業界大手!幅広い求人&実績豊富なアドバイザーが魅力のリクルートエージェント
・各職種に精通したコンサルタントがあなたをしっかりサポートSpring転職エージェント
・外資系企業も含めた幅広い求人&専任のキャリアコンサルタントがしっかりサポートマイナビエージェント
・管理部門&バックオフィス系求人に特化した転職エージェントはMS-Japan
・未経験からITエンジニアに挑戦ネクストキャリア
転職サイト、エージェントはチャンスを広げるためにも最低でも3つは登録することをお勧めします。
現役国税専門官の方へ!負け組かどうかは・・・
まず現役の国税専門官の方へ
負け組かどうかは・・・
まぁ本人次第ではないでしょうか。
- 同僚最高!同期も先輩も統括もみんな優しい!成長を実感できる!
- 税務調査、滞納処分楽しい!オレ(私)が正義だ!
- 給料安くてもそのうち高くなるしまぁええか!
みたいな状態なら、別に負け組ではないんじゃないでしょうか。人も仕事内容も給料も全部満足してるわけですよね。そのままの勢いで定年まで過ごせばいいと思います。そんな職員いるのかどうか知りませんが・・・。
ちなみに国税を辞める前の筆者は完全に負け組でした。
- 尊敬できる先輩もいない。両隣のハゲと普通科おばさんから執拗なパワハラ。
- 税務調査から外されて開発特官付。毎日紙で提出された資料をバイトのおばちゃんと一緒にKSKやらエクセルに入力。同期は査察に料調、官房系で大活躍。
- 30歳で手取り22万かよ・・・。一応大卒なのだが?
てな具合で人間関係、仕事内容、給料どれも不満だったので結果的に辞職に至りました。
〇〇署の開発特官部門は追い出し部屋だったのかもしれません。実際筆者のほかにもう一人会社に来れなくなってしまった上席殿がいました。
今現在はどれも改善されていてだいぶマシなメンタルで社会生活を送れている状況です。外資系なので給料は高いですし、同僚も穏やかな人が多いです。仕事内容は得意の英語がバリバリ活かせて英文メールなんか毎日送っていますし、社内資料は基本全部英文です。
転職後の筆者の給料についてはこちら
筆者は学生時代、公務員試験のことしか調べていませんでした。しかしながら、転職を機に色々調べたところ他にも選択肢があることに気づきました。
国税からの転職についてはこちらのnoteにまとめましたので是非参考にしていただければと思います。
筆者の転職ノウハウやブログに書けない国税ネタはこちらのnoteから
そうはいっても国税の待遇は恵まれている
たしかに国税の待遇は恵まれていると思います。
- MJの地方勤務でも年収700万以上は確保できる。
- 育児、介護に寛容。育児休暇とっても給与は保証され、その後の昇進にも影響なし。
- 署なら定時帰り、局なら高度な調査に挑戦することも可能。幅広いキャリア選択。
- 税務大学校では実践的な研修を給与をもらいつつ受けることができる。
実際こういった説明が就活セミナーとかでは話されています。一つずつこれも解説します。
MJを含めた職員の給料について
まずMJの給与について。地域手当0%でも年収700万以上は可能です。
MJで年収1,000万って記事見ましたけど、それ23区勤務で扶養手当とか配偶者手当とかそういう何かしらの人的手当を色々もらっている人の場合じゃないかなと思います。地域手当無し扶養も一人くらいだと700万台です。なので50歳まで頑張ればそれなりの生活は待っていますってことです。これは事実です。
育児、介護について
育児、介護に寛容なのも事実です。昇進にも影響は出ないですので使う予定がある人は積極的に使ったほうがいいと思います。
ただ国税は僻地に税務署があったり、移動範囲の広い、かつ出張の多い部署があったりします。そういった部署には誰が行くことになるんでしょうか。答えは独身の男性、もしくは子育てが一段落した後の男性職員です。つまり一部の職員を優遇すると一方で必ず割を食う職員というものが現れます。筆者がそれでした。しかも給料は変わらないという・・・。
異動の希望
これはガチャです。研修成績が良くても、調査で結果をだしても翌年必ず重要な部署に行くとは限りません。研修で優秀な結果を出したのに田舎署で調査をやっている知り合いも現にいました。あとこれも女性のほうが異動の希望は叶いやすいです。
研修制度
税大の授業は全員が全員とはいいませんが、テキストを読み上げているだけの講師もいます。講師といっても所詮部内の職員なんですが。外部の客員教授は素晴らしい先生もいらっしゃいます。また税大の研修は職員が一律で同じ研修を受けますが、いざ署に配属されるとその時の先輩次第です。またガチャです。法人課税部門なんかだと年の近い先輩がかなりの確率でいますが、他の部門だとそうとは限りません。筆者が辞める直前までいた税務署の個人課税部門では専科の1年目の女性事務官一人に対して先輩は50前後のくたびれた上席と年下の高卒の先輩2人という状況でした。なかなか厳しい社会人生活スタートですね。
・業界大手!幅広い求人&実績豊富なアドバイザーが魅力のリクルートエージェント
・各職種に精通したコンサルタントがあなたをしっかりサポートSpring転職エージェント
・外資系企業も含めた幅広い求人&専任のキャリアコンサルタントがしっかりサポートマイナビエージェント
・管理部門&バックオフィス系求人に特化した転職エージェントはMS-Japan
・未経験からITエンジニアに挑戦ネクストキャリア
これから国税専門官目指す人へ
これから国税専門官を目指す人へのアドバイスです。
国税専門官が負け組かどうかは・・・・
受験する人のレベルによると思います。
新卒
絶対に辞めたほうがいいです。
上記の記事でも書きましたが、税務署長になる以外メリットがありません。ハッキリ言って国税は行政職公務員の中では一番受かりやすい試験です。新卒ならまずは新卒でしか入ることのできない企業や官公庁を目指すべきです。
なので新卒で国税は勝ちとは言えないでしょう。とりあえず就職してるからまぁ世間体はいいんじゃない?って程度だと思います。ただ一時的に国税で過ごして本命の別な試験を受けるとか、10年勤務しての税法免除を狙うとかいろいろキャリア形成を考えているのであれば、腰掛で国税に入るのはアリだと思います。
高学歴
辞めといたほうがいいです。高学歴の定義は置いておくとして、いい大学に行っているような人だと周りの人たちも軒並み頭のいい人たちに囲まれていたんだと思います。それが一転して高卒が主流の職場だと適応できるんでしょうか・・・。高学歴なら高学歴しか入れない企業を目指したほうがいいと思います。
いまの筆者の会社の人のほうが明らかにスマートな人が多いです。
Fラン
アリだと思います。上記の高学歴とは逆でFランの人だと他の職の選択肢があまりないし、公務員試験なら受験で学歴関係ないから狙い目だと思います。そもそも国税は高卒が大多数なので、大卒というだけですごいと思われます。また国税専門官の試験自体は特別簡単というわけではありませんが、合格者を多数確保する必要があることから筆記試験でそこまで高い点数を求められません。
転職
労働時間が短いところに転職したいということであれば国税はおすすめです。有給も取りやすいし、署なら定時帰りです。
国税が負け組と言われる理由
上記で書いたように国税は待遇的にはそこまで負けではないと思います。なぜ負け組かと言われると・・・
- 行政職とは名ばかりで税務調査、徴収と誰からも感謝されない泥臭い仕事。
- 税務職故に給料が高いと言われるが、そもそも大手の民間に比べたらかなり低い。
- 税法の知識、会計の知識を活かしたいならば税理士法人なり、会計事務所に行ったほうが稼げるし、今後の道が広がる。
- 地元でまったりしたいから公務員目指すのに地元で働くのは税務職故にかなり厳しい。
仕事内容
まず大学生くらいで勘違いしている方がいるので断言しますが、税務職員は脱税を摘発する仕事ではありません。
あの伝説の映画「マルサの女」でも最初に総菜屋の社長が食べた総菜を売上に挙げていなかったことを指摘されて「ほかにもっと悪いことしてる人いるでしょーよ!」って展開になるんですが・・・。
実際の調査もほとんどあんな感じです。まぁ感謝されないわなって感じの調査ですよね。興味ある人は見てみてね。
給料
40歳を超えない限りは公務員の給料は安いです。実際に筆者は転職しただけで基本給がかなり上がりました。いまでは田舎の上席くらいの給料です。
税法や簿記の知識が使える
これに関しては半分は事実です。配属先次第です。簿記1級を学生時代に取得した!が自慢の同期のK君は徴収でした。徴収部門でいつ使うんでしょうか。結局彼は辞めました。このように資格を活かしたいというのであれば民間で自身にマッチした求人を探すほうが手っ取り早いです。わざわざ公務員に固執することはないと思います。
公務員で安定したライフ
公務員を目指す人って地方である程度安定した収入を得たいって人多いんじゃないでしょうか。なら地方公務員を目指しましょう。国税含めて国家はどこも転勤必須です。あと国税ではそれなりに離職を選ぶ人もいます。
まとめ 本人が満足していればいいのでは
色々述べましたが、現役国税専門官の方に関しては本人が満足していれば決して負け組ではないと思います。
そしてこれから国税専門官を目指す方に関しては、他にどんな選択肢があるかを念頭に入れたほうがいいと思います。より良い選択肢がある人がわざわざ行政職で簡単に入れる国税を目指す必要はないと思います。
筆者は結果的に国税は自分に合わなかったし、当時の筆者の心境は「国税専門官は負け」でした。
上記で述べたように筆者は十分国税の待遇面のメリットも理解していました。しかしそれらのメリットを理解したうえでも実際に国税の仕事に満足せず転職へと進みました。
しかしながら「国税=負け」だからと言って人生終了ではありません。自身でより良い未来をつかみ取ればいいだけのことです。今の時代一つの会社で定年まで過ごすってのはよっぽどいい会社じゃなければ難しいかと思います。不満があれば転職しましょう。筆者の実際につかったレジュメや戦略、転職エージェントは下記のnoteで紹介しているので是非お役立てください。
私はこの国税から脱出して現在外資系企業で働いています。
公務員からの脱出プランはこちらの記事とnoteを参考にしてください。
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